神経筋接合部再生に関する研究

現在は、神経筋接合部が再生する仕組みに着目しています。

神経筋接合部は、運動ニューロン、骨格筋、シュワン細胞から構成される、運動神経の軸索の終末と筋肉との接点であります(下図左)。運動神経細胞からの電気的信号が、アセチルコリンという神経伝達物質を介して筋肉へ伝達されるシナプスの一種と考えられ、この信号伝達により筋肉の収縮が引き起こされます。典型的な神経筋接合部構造は、マウスでは「プレッツェル状」(ドイツ等、欧米で有名なお菓子)であると古典的に説明されていますが(下図右)、ヒトの神経筋接合部は成人期を通じて、より小さく断片化した構造をしています。さらに、変性した神経筋接合部では、終板が小さくなったり断片化したり、部分的な脱神経、シナプス小胞の数の減少、シナプス前ミトコンドリアの異常、シナプス周囲シュワン細胞の機能不全が見られます(藤谷ら、島根医学2024より)。

そして、神経筋接合部の再生をになう分子ターゲットとして、インスリン様成長因子(Insulin like growth factor: IGF)とその受容体(IGF1R)に着目しています。その受容体であるIGF1Rを阻害したり、活性化することで、治療に結びつけることができないかという研究を行っています(右図 Ishihara H et al Cell Death Dis 2023 より)。

現在、島根大学リハビリテーション医学講座やさまざまな企業との共同研究をさせて頂いております。神経再生に関する興味がある方も是非こちらの「連絡先」にご連絡下さい。