軸索再生に関する研究

研究の背景①

 私は、これまで(現)大阪大学医学系研究科山下俊英教授の研究室(http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/molneu/index.html)にて、神経栄養因子研究が源流である、軸索再生に関係する様々な研究を行ってきました。特に、「中枢神経の軸索が再生しない仕組みを研究し、その仕組みを解除することができれば、中枢神経の軸索を再生させることができるのではないか」というコンセプトのもと、精力的に研究を行いました。右図(PC)/下図(モバイル端末)が、そのまとめの図です。

研究の背景②

 その後、留学先のトロント小児病院研究所では、神経栄養因子の受容体の発見者であるDavid Kaplan教授、そして現在では幹細胞研究の第一人者であるFreda Miller教授の両教授が運営する研究室(https://lab.research.sickkids.ca/miller-kaplan/)にて、神経栄養因子に関する研究を行いました。p73(p53のファミリー分子)に着目して、細胞の生存についての研究も行いました。右図(PC)/下図(モバイル端末)がそのまとめの図です。

 現在の研究

 これらの研究などからヒントを得て、現在は、末梢神経再生がおこる仕組みに着目しています。そして、その効果をになう分子ターゲットを阻害する(邪魔をする)ことで、治療に結びつけることができないかという研究を行っています。現在、島根大学リハビリテーション医学講座と生化学講座(病態生化学)との共同研究をさせて頂いております。

 神経再生に関する興味がある方も是非こちらの「連絡先」にご連絡下さい。

 研究手法としては、(モノクローナル抗体作製の準備)、筋電図測定、多光子励起顕微鏡による、神経筋接合部のライブイメージング、通常の分子生物学的研究手法、免疫染色法などが可能です。島根大学の共同研究施設である、島根大学研究機構総合科学研究支援センター内の共焦点レーザー顕微鏡などを用いて、研究を行います。