次世代の解剖学教育(NextGen Anatomy )を牽引する

 人体の構造を学ぶ解剖学実習は医学教育の根幹を成すものですが、本学の教育を支える篤志団体「有終会」における献体登録者数は、近年減少傾向にあります。

 この課題に対し、本講座では有終会と協働し、県内各地において啓発活動を展開することで、献体への理解を深めるとともに、持続可能な教育体制の維持に努めています。 また、献体業務を適正に遂行し医学教育を発展させるため、高度な専門性を有する技術職員の育成に加え、次世代を担う若手教員の育成にも積極的に取り組んでいます。 さらに、本講座には多様な国籍の外国人研究者が在籍しており、彼らとともに最先端の神経科学研究を推進することで、国際性に富んだ研究・教育環境を構築しています。

 また昨今、医療や教育の現場においてもデジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進展しています。解剖学の分野におきましても、人体の構造を直感的かつ分かりやすく学べる3Dデジタル解剖システムが開発されており、本講座でもこうした最新技術の導入を進めております。 ここで強調しておきたいのは、この取り組みが、ご遺体を通じた伝統的な解剖学実習を決してないがしろにするものではないということです。3Dシステムは、実際の解剖学実習での学びを補完し、さらなる理解を促すための強力なツールであります。 さらには、この次世代システムをオープンキャンパス等で積極的に公開し、地域の小中高生に直接触れていただくことで、医学や科学分野への興味を喚起する仕組みづくりも並行して進めます。

 ご献体の精神に対する深い畏敬の念と、最新の教育テクノロジー。この両輪によって「次世代の解剖学教育の担い手を育成する」という強い使命感のもと、有終会の皆様との連携を大切にしながら、地域に根ざしつつ世界に通用する次世代の医療人および研究者の育成に尽力してまいります。